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奨励会幹事

家に帰って来て、洗濯機を回してやることもなくテレビつけてみたら、偶然囲碁将棋チャンネルの「週刊将棋ステーション」という番組のトークトレインというものをやっていた。
「週刊将棋ステーション」はわたしも一度出させて頂いて、こーやん先生との絡みなどを話させて頂いたり、現場の雰囲気がとても良くて楽しかった思い出があります。

で、今日のゲスト棋士は小林宏七段でした。

わたし個人としては、小林七段と言えばただの先輩棋士ではありません。それは今、同じ子供スクールの講師をやらせて頂いていて同僚ということでもありません。

それはわたしが12歳で奨励会に入ったときの幹事が小林先生だったということで、師匠を除けばそれこそ初めて連盟内で顔と名前を認識してもらった棋士ということになります。(当時の幹事のもう一方は中村修先生でした、同じ意です)

どの時代も、奨励会幹事の先生は思い出がありますし、いろいろな個の色がありました。

自分が奨励会に入会したときは小林先生と中村先生の2人幹事だったのですが、小林先生は鬼キャラ、中村先生は仏キャラ、という感じでした。

また後に幹事になる豊川先生は、鬼キャラなんですけど、なんかユニークで面白いような、怖いときは怖いけど変なギャグ言って皆を和ますようなところがあったりしました。

この鬼キャラ、仏キャラ、これは叱り役と慰め役みたいなもので、幹事の先生方でも担当のようなものがあったと思います。2方とも鬼キャラだともう収まりつかないし(笑)、逆でも緩いだけですからね。

しかしながら12歳で入会した自分には、小林先生はホントの鬼でした。(そう見えてた)

ある例会日、午後の対局の1局目が終わり、4時くらいから2局目があるんですが、その合い間の時間に凄くお腹が痛くなったんですね。今はそうでもないですけど、当時はホントにプレッシャーとかでお腹がすぐ痛くなる性質でした。
で、「桂の間」という控え室で座布団敷いて、その上に横になってたんです。次の対局開始までの10分くらい安静にしようと。
そうしてたら、小林先生が桂の間に入ってきて、横になってるわたしを見るなり「ここはおまえが寝っころがる部屋じゃねぇ!」って怒って怒鳴るんですよ。
いや、ほんとに12歳の少年としては震え上がりましたね(笑)
こっちはほんとに具合悪いのに、なんなんだ大人って、ほんと鬼なんじゃないかって(笑)

それから当時、わたし1回だけ例会日を間違えてすっぽかしたこともあったんです、そのときは・・・あんまり言えません(笑)、ホント怖かったんです。

でもね、今になって、でもまだ当時の小林先生の年齢にもなってないし奨励会幹事をしたわけでもないので全てがってわけじゃないんですが、子供スクールで子供に優しく教えている小林先生を見ると、そうなんだなって思うんですよ。

そうなんだなってことは、心を鬼にして幹事をしていたこと。

それは奨励会に入った時点でプロの卵なんだから、12歳の少年も20歳の青年も変わりないということ。
将棋の棋士目指してない少年に畳の部屋で寝てたからといって本気で怒ったりはしないですよね、プロになろうと思うなら連盟内の畳の上で寝っころがるなんて論外だ、ということ。

そういう風に心を鬼にすることは、とても難しいことだと思います。
仮に自分が今そういう与えられた役目だとして、奨励会の子供に本気で怒ったりできないんじゃないか。将棋のプロってのは・・・そういうものをなかなか口で言ったりできないんじゃないかなって思います。

これはそう、もし弟子を取るとか取らないとかいうなら、自分がちゃんとそれができる自信がないならとっちゃいけないということにも繋がります。


あと、当時は例会日の朝に朝礼があって、そのあと記録係りを決めることがあったんですね。これは記録係りが決まらなくて長引くと1時間くらいに及ぶこともありました。

幹事の先生が「A君、○日は空いてないかい?」
A君「その日は学校の期末テストなんで・・・」
幹事の先生「君は将棋と学校どっちが大事なのかな?」
A君「・・・」
幹事の先生「あのね、僕らの若い頃はね、対局数も少なくて、お金を払ってでも記録係りをやりたいと思ってみんなで取り合ったんだよ!」


これが始まると痺れました(笑)
だってあと10分~20分は独話会は終わらないから対局は始まらないし、みんな正座してるから足は痺れるし(笑)大広間の座布団の数なんて奨励会員人数分あるわけじゃないから、木の上とか畳の外で正座している人たちはホントに痺れました。

そんな風に伝えられてきたこと、ホントにあった15年以上前の修業時代のこと。

少しでも皆さんに伝わってくれればいいかな。

そして、今は小林先生のような面倒見のいい先輩にわたしは恵まれたことも。



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No title

子供スクールの小林先生しか知らなかったので、幹事の時は鬼の様だったというのは意外でした。
「週刊将棋ステーション」でも登山の事や精神を鍛える話をされていましたから、体育会系の先生なんですね。
慎一先生にも宏先生にも将棋を教えて頂いて、倅は幸せでした。
本人は研修会に入りたいと言っていますが、私の目には未だもう少し足りないようにも思います。。。

Re: No title

あーぱさん>コメントありがとうございます。
週刊将棋ステーション観ていたんですね^^
登山して遭難とか、普通にありそうでない話だと思うんですが(笑)

前回コメント頂いた1年前の11月に、お子さんは3段って言ってましたね。
それから順調に強くなっていて、4段並あるなら研修会に入っても全然平気だと思います。
本人が強くなりたいという意思で入りたいというなら、「負けるなよ!」って言って入れてあげればいいかと思います。
研修会のCクラス以上は奨励会に入るだけの力持っている子達ばかりですし、もしプロを目指すならそこで勝ち抜いて資質をみせてくれると思います。
勝手なことばかり言ってすいません^^:

No title

期末テストって休むと、後日受けたり、受けても実際の8割くらいの点数扱いになったりしてけっこうめんどくさいですよね
プロを目指しているんだし将棋の勉強になるとはいえ、記録係を優先しましょうっていうのは大変だと思いました
将棋の奨励会のことをよく知らない人とかがきいたら、ちょっとびっくりしますねきっと私もちょっとびっくりです

師匠って、人によるのかもしれませんが最近読んだ本に、弟子入りしてから1回も指したことがないとか飲みにいっても将棋の話は一切しないとか、書いてあって、
そういうものなんだとちょっとびっくりしたのですが、なんか、保護者みたいな感じなのかな?と思いました

桂の間といえば、先日のイベントのときにはいりましたが、
順位戦中継で見た写真から私が想像していた広さの半分くらいで、思ってたより狭くてびっくりしましたw
対局室は、思ってたよりゆったり広めだなと感じましたよ
棋士のみなさんとても人当たり良く接してくださって、やさしいなあと思いました。たのしかったですよ
そういえば週刊将棋にあのときの記事が載っていましたが、一番最後だったからか、後ろ姿だけど私写っている写真が使われていて、
なんていうかラッキー?ていうか良い思い出で、切り抜いて保存しましたw

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Re: No title

なよさん>コメントありがとうございます。
写真良かったですね!それは運がいいですよ^^

師匠は、保護者に近いですね。でも保護者っていうほど保護はされませんよ(笑)
飲みにいったりする仲のよい師弟関係が一番いいですね^^
プロフィール

月下のシン

Author:月下のシン
2008年10月1日付けで棋士となった佐藤慎一です。
気づいたら早いもので4年目に突入!
宜しくお願いします。

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