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ポイントの局面と

昨日の対局は振り駒で先手番を引き、後手の伊藤七段の右玉、風車戦法に銀冠で挑むことに。

その前に対局の朝、駒を並べているとき伊藤先生に話しかけられました。

伊藤先生「この前、悪かったね。対局前日だったみたいで」

これはどういうことかというと、伊藤先生のお弟子さんの上田女流が女王のタイトルを取ったので、先日お祝いの会があったのです。
わたしは伊藤先生のお弟子さんの及川四段と仲が良いので貴族と一緒にお祝いの会に誘ってもらってたのですが、自分は対局前日だったので渋々お断りしたという経緯がありました。


大先輩に、行けなかったわたしに対して気を遣ってもらって恐縮でした。。

そんな和やかな感じで対局開始となったのですが、将棋は午前中からペース早く進み激しい局面に。(下図)

20110608佐藤伊藤66手

銀冠に組んだ後は飛車角桂を使ってポイントを取りにいきましたが、この局面では容易ではないと思ってました。
▲46角が絶好のポジションなのですが、追い返されそうになっていること。
▲48の銀が遊んでいること。
銀冠の囲いですが86と66に空間があり気持ち悪いところがあります。

仮に図で▲44歩とすると、△同角、▲77金寄に△45歩と角を追われ、角を逃げたあとに△53桂と打たれて次に△65桂~△64銀と根こそぎ取られてしまいます。

実戦は図から▲68角としました。△45歩の当たりを避けたのと、86の地点をケアしたのもあるんですが、これは棋士間で言うところの「反省して」という感じの手です。
自陣が手厚くないので一回引いてから▲57銀と遊んでいる銀を使おうという手なんですね。(単に▲57銀は△45歩で角が死んでしまうので)
実戦は以下△45歩、▲57銀と進み、そこで△44角ならば▲66銀と上がろうという狙いです。66まで銀がいけば不敗の態勢となりますからね。
一見すると地味な手ですが、遊び駒の48の銀を使う目処がたって局面の展望が開けてきたのが▲68角の1手でした。



対局後は4階のロビーのところで指導棋士のEさんと久々にお会いしたのでお話してました。Eさんには子供スクールや子供大会で大変お世話になってるのです。Eさんは常に子供の視点から将棋を考えているので、話していると参考になることがたくさんあります。


Eさんとお話をしていると、対局室から伊藤先生が帰られるところでした。Eさんがさっと近づいて「先生、お疲れ様でした」と最敬礼したのでした。Eさんは元々伊藤先生のお弟子さんだったんです。だから対局が終わって部屋から出てくるまで待っていたようでした。わたしも引退のことは知ってましたから、「お疲れ様でした」とこのときようやく言えました。

Eさんの最敬礼、こういったドラマみたいな場面、勝負に厳しく情のある男の世界が好きです。

7月には上田女王の祝位式に出席することを約束して千駄ヶ谷を後にしました。






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お疲れ様です

お久しぶりです。
ちょっと複雑な対局だったのですね。
何はともあれ全力での勝ちは見事です。
気分がいいので、ビール飲みます(笑)

Re: お疲れ様です

えびさん>コメントありがとうございます。
お久しぶりです^^
複雑・・・ってことはないですよ、自分が勝たなきゃいけない世界ですから^^
ただ将棋盤を離れると、こんなに人柄の柔らかい大先輩も珍しいなと。お弟子さんに慕われるのが凄くわかりました。
プロフィール

月下のシン

Author:月下のシン
2008年10月1日付けで棋士となった佐藤慎一です。
気づいたら早いもので4年目に突入!
宜しくお願いします。

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