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もう1つの決着

少しだけ、ここの記事を見てくれる皆様へ。

コメント欄を、一時的に承認制にしました。
自分自身が何か言われて、それを苦にしてダウンしたわけじゃありません。
ただ真意のよくわからない、他の棋士の方の名前を騙ったコメントなど、あまり平然と見過ごすわけにはいかないものもありましたので、そういう処置を取りました。


4月6日(土)

電王戦第3局、船江五段ーツツカナ戦が行われました。

どう言ったらいいか、同じ舞台で負けた人間がどう言えばいいのかわからないけど、自分はこの日までが戦いでした。
船江五段の、彼の将棋を見て、彼の魂が血を流すなら自分もそうでありたい、そう思う7日間と将棋だった。

当初は会館に行って検討に加わって見にいくつもりだった自分も、当日になり怖くなった。

それはゴングが鳴った1ラウンド目から、相手を倒しに行っている彼の将棋は壮絶で、中盤ではリングの上はお互いの血で真っ赤に染まってるよう。

早期決着のKOシーンを思い浮かべたものの、ツツカナは倒れず、計算された反撃を食らった船江くんもまた倒れませんでした。

最終盤と思われた局面で、どういうことなのか、人の気迫や気持ちは通じないはずのコンピューターが、ギリギリの勝負を回避し、劣勢を認めて自陣に手を入れたその瞬間、自分は彼が「勝ったんだ」と思い、胸の奥が熱くなりました。




しかし、ここからが勝負なのは自分も知っていましたし、船江くんが一番知っていたところだと思います。

人間には見えない、読むことができない12R以降の戦い、自分が行けなかった場所で彼は全てを燃やして戦ってました。


勝負の分かれ目は、どうだったのか。

彼ほどの男だから、その一瞬一瞬で色々と考えて、拾っては捨て、拾っては捨ての連続だった筈で、有利を維持したい気持ちと、相手を倒したい気持ちで揺れたんではないかと思います。

でも彼が男だから、やっぱり最終ラウンドのゴングが鳴るまえに「インファイト」を選び、KO決着を望んだこと。

彼が選んだというより、彼の本能や生き様が、そうさせたのかもしれない。



そして、最後にリングの上に立っていたのは、無限の体力と精神力を持ち、心臓の持たないツツカナでした。




勝者の指し手を称えるべきのは重々承知しているつもりだし、何度もその強さをみせつけられた将棋だった。

感心した手や自分には指せないと思わされた最善等々、山のようにある。



それでも尚、拳が砕けるまで184手インファイトし続けた船江五段の戦いを、心から賛美したい気持ちと、今は拳を休めて欲しいという気持ちと、彼が電話口で言った「200手超えでも勝つっていう、慎一さんの声が胸にあった。」という言葉に


自分の思想は一定の距離を置く「アウトファイト」で200手超えで勝つ思想だったけど、彼が血が枯れるまで「インファイト」で200手戦い続けて勝とうとしたことに、美しいと思って涙した。



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月下のシン

Author:月下のシン
2008年10月1日付けで棋士となった佐藤慎一です。
気づいたら早いもので4年目に突入!
宜しくお願いします。

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