ロスタイムの悲劇
「僅差の惜敗も大差の惨敗も変らない、残るのは負けたということだけだ」
勝負の世界に生きる者なら誰もが感じる、勝負の厳しさ。
そしてこの言葉の真意は、決して大敗した者が口に出してはいけないこと。いや、勝負の世界に生きるものがそんなときに言うわけないのだが・・・。
11月×日、都内でお食事の会に呼ばれた。このお食事の会、メンバーのプライバシーの為全員名は伏せておきますが、10名ほどでお酒を飲みながらモツ鍋を食べるという、なかなか楽しそうな会。そこに急遽呼ばれたわたしは「ゲスト」扱いらしい。しかもこの会にはわたしの推しメンである「A子ちゃん(仮名)」も来るという。行く前からテンション上がりっぱなわたしは、ここは細かく得点を叩いてA子ちゃんに「しんいちさんは食事するまでよく知らなかったけど、会ってみるといい人だったわ」と思われることを目標にする。そんなに高いハードルではないだろうと、楽観的に思っていた。
お店に着いてみると、すでに皆さんは着席済みで、どうして?という顔のわたしに、「あなたはゲストだからわざと集合時間を10分遅く言っておいた」という、粋な計らい?で遅れての到着に納得。空いてる席は・・・?と探してみると、A子ちゃんの前の席ぽっかり。
すかさず「そこがゲスト席です」と周りから声を掛けられ、いいんですか??みたいな感じで着席。
く、く、く・・・。
わるよ、じゃなかった、誰かさんも気が利くじゃないか(笑)
もらったと思ったね、この席順だけは運が作用するからどうしようもないところだけど、ここまで完璧とは。偶然を必然に変える力、まさに神だ。あとは細かく得点を叩くのみ!
飲み物が来て、食事が来て、皆でわいわい話したり・・・と、あれ?なんかおかしい。
なんかずーっと違和感が・・・。
対面のA子ちゃんが、正面を向いていることが一度もなく、一度も会話が成立しない(笑)
荒れたピッチに足を取られてか、A子ちゃんに出したパスは宙に消えうせる。
なんとか個人技で突破を図るも、「そうですよね」「ありがとうございます」など、すぐにカットされる(笑)
A子ちゃんは他8名とは楽しそうにパスをまわしているのに、わたしのパスは通らない。
なぜだ??
とにかくパスを繋げて得点に結び付けなくてはと思うも、一向に話し合うという感じではない。
食事が済み、締めですか、みたいな流れの中で、楽観的なわたしもついにこの状況を悟った。
嫌われてる・・・?
どうして・・・?
なぜ・・・?
why・・・?
ホワイト・・・?
頭の中は真っ白、上記の言葉が堂々巡りに飛び交い、正常な思考力はもはやゼロ。
わかっていることは最初の「得点を叩いていい人だと思わせる」という戦略は破綻してることだけ。
自陣をかえりみず前がかりになっていたのか、いつの間にか失点をしていたらしい。
とにかくチャラに戻したい、嫌われてるならその部分をなかったことにして欲しい。
これはあれだ、競馬で「今日は3本くらい勝つぞ!」って朝は意気込んでて、最終レースの時点で投資が3本負けの状態で「なんとか一回当ててチャラにしたい」という状態と一緒だ(笑)
しかし一向にチャンスも訪れないまま時間だけが過ぎていき、ついにA子ちゃんが時計をみるしぐさを繰り返ししはじめた。
やばい。
もうロスタイム・・・?
もう何時「わたしそそそろ帰ります」と言われるかわからない。
ってかあと何点取ればいいの!?
こうばればGKも上がって来い!FKはシジマールで!!的な感じで最後の総攻撃。
しかしそこはダメ男、出た言葉が「A子ちゃんの好きな食べ物はなに?」という、いまどき中学生でももっと気のきいたこと言えるレベルの質問。もはや不屈の闘志だけでセンターリングを上げてくるどっかの国と一緒だ(笑)
ところが、これが奇跡のワンチャンスをもたらす!
どうでもいい質問に虚を突かれたのだろうか、A子ちゃんは数秒戸惑った後に、「おでんです」と言う。
キタ━―━―━―(゚∀゚)━―━―━―!!
おでん!おでんですって!
つか初めてパス通ったー(笑)
おでんはわたしも大好きなんですよ、おでんと言えば具!
「なにが好きなの!?」
初のワンツーができたと思ったが、少し考えこむような仕草をみせたA子ちゃん。やばい、このまま会話が終わるかも・・・という恐怖に煽られ、更に「おでんと言えばこんにゃくだよね!こんにゃくおいしいよね!こんにゃく好きでしょ!?」とこんにゃく推しで攻める。
「え・・・?」とまたも困惑するA子ちゃん、さすがに周りが「こんにゃくとかなんでだよ、普通たまごとか大根だろ」という一般論。いや、わたしはこんにゃくが一番好きだからさぁ。。
と、そこでA子ちゃんが「わたしははんぺんが好きです」と言う。
はんぺん!はんぺんキタ━―━―━―(゚∀゚)━―━―━―!!
なにを隠そう、わたしの好きなおでんの具は1位がこんにゃく、2位がはんぺんなのです!
遂にロスタイムにして最高のチャンスが来た。
ここで「はんぺんいいよね!」と言って、1点返したところで、今日の失点全てはチャラにはならないだろう。
ならばここは勝負すべき!
惜敗も大敗も変らないんだろ!?
咄嗟に言ったね
「オレはA子ちゃんを好きになる前からはんぺんが好きだった!」
一言でA子ちゃんとはんぺんを好きと言えた、オーバーヘッドキック。
奇跡の大逆転あるよ?
あれはどれくらいだったか、、、、1、2秒かそれとも5秒くらいか。
果てしなく続くと思われた沈黙を切り裂いたのはA子ちゃんの一言
「わたし、帰っていいですか?」
試合終了のホイッスル、ドーハの悲劇超えたね(笑)
わかったことが一つある。
惜敗も大敗も変らないのは勝負の世界だが、一般生活では傷はなるべく浅く済ました方が良い。毎度毎度こんなに重症ばかり負ってたら出血多量で死にたくなるよ。。。(笑)
勝負の世界に生きる者なら誰もが感じる、勝負の厳しさ。
そしてこの言葉の真意は、決して大敗した者が口に出してはいけないこと。いや、勝負の世界に生きるものがそんなときに言うわけないのだが・・・。
11月×日、都内でお食事の会に呼ばれた。このお食事の会、メンバーのプライバシーの為全員名は伏せておきますが、10名ほどでお酒を飲みながらモツ鍋を食べるという、なかなか楽しそうな会。そこに急遽呼ばれたわたしは「ゲスト」扱いらしい。しかもこの会にはわたしの推しメンである「A子ちゃん(仮名)」も来るという。行く前からテンション上がりっぱなわたしは、ここは細かく得点を叩いてA子ちゃんに「しんいちさんは食事するまでよく知らなかったけど、会ってみるといい人だったわ」と思われることを目標にする。そんなに高いハードルではないだろうと、楽観的に思っていた。
お店に着いてみると、すでに皆さんは着席済みで、どうして?という顔のわたしに、「あなたはゲストだからわざと集合時間を10分遅く言っておいた」という、粋な計らい?で遅れての到着に納得。空いてる席は・・・?と探してみると、A子ちゃんの前の席ぽっかり。
すかさず「そこがゲスト席です」と周りから声を掛けられ、いいんですか??みたいな感じで着席。
く、く、く・・・。
わるよ、じゃなかった、誰かさんも気が利くじゃないか(笑)
もらったと思ったね、この席順だけは運が作用するからどうしようもないところだけど、ここまで完璧とは。偶然を必然に変える力、まさに神だ。あとは細かく得点を叩くのみ!
飲み物が来て、食事が来て、皆でわいわい話したり・・・と、あれ?なんかおかしい。
なんかずーっと違和感が・・・。
対面のA子ちゃんが、正面を向いていることが一度もなく、一度も会話が成立しない(笑)
荒れたピッチに足を取られてか、A子ちゃんに出したパスは宙に消えうせる。
なんとか個人技で突破を図るも、「そうですよね」「ありがとうございます」など、すぐにカットされる(笑)
A子ちゃんは他8名とは楽しそうにパスをまわしているのに、わたしのパスは通らない。
なぜだ??
とにかくパスを繋げて得点に結び付けなくてはと思うも、一向に話し合うという感じではない。
食事が済み、締めですか、みたいな流れの中で、楽観的なわたしもついにこの状況を悟った。
嫌われてる・・・?
どうして・・・?
なぜ・・・?
why・・・?
ホワイト・・・?
頭の中は真っ白、上記の言葉が堂々巡りに飛び交い、正常な思考力はもはやゼロ。
わかっていることは最初の「得点を叩いていい人だと思わせる」という戦略は破綻してることだけ。
自陣をかえりみず前がかりになっていたのか、いつの間にか失点をしていたらしい。
とにかくチャラに戻したい、嫌われてるならその部分をなかったことにして欲しい。
これはあれだ、競馬で「今日は3本くらい勝つぞ!」って朝は意気込んでて、最終レースの時点で投資が3本負けの状態で「なんとか一回当ててチャラにしたい」という状態と一緒だ(笑)
しかし一向にチャンスも訪れないまま時間だけが過ぎていき、ついにA子ちゃんが時計をみるしぐさを繰り返ししはじめた。
やばい。
もうロスタイム・・・?
もう何時「わたしそそそろ帰ります」と言われるかわからない。
ってかあと何点取ればいいの!?
こうばればGKも上がって来い!FKはシジマールで!!的な感じで最後の総攻撃。
しかしそこはダメ男、出た言葉が「A子ちゃんの好きな食べ物はなに?」という、いまどき中学生でももっと気のきいたこと言えるレベルの質問。もはや不屈の闘志だけでセンターリングを上げてくるどっかの国と一緒だ(笑)
ところが、これが奇跡のワンチャンスをもたらす!
どうでもいい質問に虚を突かれたのだろうか、A子ちゃんは数秒戸惑った後に、「おでんです」と言う。
キタ━―━―━―(゚∀゚)━―━―━―!!
おでん!おでんですって!
つか初めてパス通ったー(笑)
おでんはわたしも大好きなんですよ、おでんと言えば具!
「なにが好きなの!?」
初のワンツーができたと思ったが、少し考えこむような仕草をみせたA子ちゃん。やばい、このまま会話が終わるかも・・・という恐怖に煽られ、更に「おでんと言えばこんにゃくだよね!こんにゃくおいしいよね!こんにゃく好きでしょ!?」とこんにゃく推しで攻める。
「え・・・?」とまたも困惑するA子ちゃん、さすがに周りが「こんにゃくとかなんでだよ、普通たまごとか大根だろ」という一般論。いや、わたしはこんにゃくが一番好きだからさぁ。。
と、そこでA子ちゃんが「わたしははんぺんが好きです」と言う。
はんぺん!はんぺんキタ━―━―━―(゚∀゚)━―━―━―!!
なにを隠そう、わたしの好きなおでんの具は1位がこんにゃく、2位がはんぺんなのです!
遂にロスタイムにして最高のチャンスが来た。
ここで「はんぺんいいよね!」と言って、1点返したところで、今日の失点全てはチャラにはならないだろう。
ならばここは勝負すべき!
惜敗も大敗も変らないんだろ!?
咄嗟に言ったね
「オレはA子ちゃんを好きになる前からはんぺんが好きだった!」
一言でA子ちゃんとはんぺんを好きと言えた、オーバーヘッドキック。
奇跡の大逆転あるよ?
あれはどれくらいだったか、、、、1、2秒かそれとも5秒くらいか。
果てしなく続くと思われた沈黙を切り裂いたのはA子ちゃんの一言
「わたし、帰っていいですか?」
試合終了のホイッスル、ドーハの悲劇超えたね(笑)
わかったことが一つある。
惜敗も大敗も変らないのは勝負の世界だが、一般生活では傷はなるべく浅く済ました方が良い。毎度毎度こんなに重症ばかり負ってたら出血多量で死にたくなるよ。。。(笑)
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