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温故知新

温故知新 意味
前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。古いものをたずね求めて新しい事柄を知る意から。

1週間前の将棋でやや遅くなってしまって申し訳ないですが、1月27日(金)に泉七段と指した将棋の序盤を長いこと考えていたらいろいろな事に遭遇。

後手番矢倉から急戦を目指して失敗→出遅れたのが下図。

(新規棋譜)25手


昔からある将棋の言葉で「矢倉に組めれば初段」というのがありますが、この日の序盤は初段未満だったのか、ここまで50分程の考慮時間も割いているのにも関わらず矢倉にすら組むのが難しくなっています。

この図の一手前の局面は△44歩と突いたのですが、△44銀でも▲79角~▲35歩を狙われて、銀交換と3筋、2筋の歩交換を拒否することができません。

そういうわけで△44歩と突いて▲79角とされて図を迎えたわけですが、何せ先手は無駄手が一つもない。
低い▲67歩型のおかげで上部と接触がなく、▲49金のままの形も速攻に優れています。
片や後手の方は無駄手が多く、例えば△84歩、△74歩もいらないし、△64歩△63銀型も△31角~△64角の筋を消してしまって邪魔。せめて△54歩が突いてなければ「早繰り銀には腰掛け銀」の格言通り△54銀と上がって△45歩の反発を見せるなどできますが、この形では全て無理。
このような理由でここでは既に「一本取られた。」という局面だと対局中思っておりました。

図で普通は△52金とする一手なのですが、先手は当然▲35歩とやってきます。
対して
①△同歩▲同銀△43金右は▲24歩△同歩▲同銀△同銀▲同角と銀交換~2,3筋の歩も交換され、最後に▲68角と味良く角を引かれては(▲79玉のスペースを作りつつ)先手作戦勝ちを飛び越えてしまいそう。
②▲35歩に単に△43金右も、▲34歩△同銀▲35歩△45銀▲同銀△同歩▲34銀・・・といきなり噛み付かれても自信ありません。6対4くらいで形勢不利だと思います。

    (再掲図)
(新規棋譜)25手


というわけでここで実戦は△52銀としました。
ほとんど見たことない手なので善悪は不明という感じでした。これに対して▲35歩には△43銀と上がり、以下▲34歩△同銀右▲35銀△同銀▲同角△52金・・・とするつもり。これならば銀交換ですが先程までと違い△63の銀が交換になっていることと、33銀が残っているので2筋の歩が交換されないこと、その2点が違います。実戦もそのような進行となり、以下後手は△43金右~△31角~△53角~△31玉と矢倉に組める形に進みました。しかしながら△52銀の瞬間は▲55歩もあり、1手半くらい立ち遅れている感は否めません。やはり出遅れていると言えます。

問題はこの局面の前にあるのですが、遡って一手一手研究ということになりました。

それはそれとして、図の局面はさすがに過去に同一の局面はないだろうと家で調べてみると・・・

なんと平成に入って1局(平成6年の対局)、昭和62年~53年の間で9局の同一局面がありました。

結果は先手8勝、後手2勝ということで、やはりこの局面は後手まずいというのは正しいようです。

また後手を持って指しているのが1局を除いて故五十嵐豊一九段で、先手は若き日の谷川先生や田中寅彦先生など。

その全てが図で△52金としていて、以下▲35歩に①か②のコースに飛び込んでいる・・・という将棋でした。

余談ですが、五十嵐先生には自分が5歳で将棋を覚えて初めて出た練馬区の将棋大会の審判長をなされていて、将棋を覚えて半年くらいで準優勝したときに賞状を受け渡して頂いたという子供時代の縁があります。

まさか自分が生まれる前の将棋を指していたとは、そうしてその時代の先輩棋士の方と一手一手自分の読み筋とシンクロする部分があることに驚き、嬉しいような気持ちになり「温故知新」の言葉を思い出しました。
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月下のシン

Author:月下のシン
2008年10月1日付けで棋士となった佐藤慎一です。
気づいたら早いもので4年目に突入!
宜しくお願いします。

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