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ポイントの局面

先日の順位戦、西尾六段との対局は後手1手損角代わりに先手のわたしが1筋の位を取り右玉に構えるという、3,4年前に流行った形に。

広さVS固さ、という図式が成り立つこの戦型では、先手が細心の注意が必要で、食いつかれたら穴熊の餌食になってしまう。

左辺から銀を進出して、馬を作り、角桂と銀2枚の交換となって下図。
20110623佐藤西尾67手

敵陣に刺さってる23の歩は攻め合いへの布石で、この難敵相手に受けだけで勝てるなんて思ってなく、左辺へ玉の逃亡をちらつかせながら何処かで渾身の攻め合いに出るつもりでした。

ここで△56歩が局後西尾六段が悔やんだ手で、ここでは△36歩▲同金△54飛▲同馬△同銀と穴熊らしく大決戦するべきところだったと感想戦で結論を出しました。
その瞬間手番が先手に回ること、54の銀が浮くこと、▲34歩と叩く手が生じることなど後手にとって怖い局面なのですが、後手からはいつでも△56角や△65角という王手で攻防の角を打てることが大きい。
その局面では先手の手が広く、攻めるなら▲34歩、▲25桂打ち、受けるなら▲47歩、攻防に利かすなら▲64角という感じで、実戦なら1時間は長考していたと思いますが、どれを選んでも容易ではありません。

実戦の△56歩はぼんやりしているようですが切れない攻め方。
先手が面倒を見るとどこかで△54飛とドカンと走ってきます。
しかしながら、△56歩は次に△57歩成とセットの手なので、この瞬間に▲25桂打ちと渾身の攻め合いにでました。

狙いはシンプルに△33の銀を奪い取って22に打ち込むという攻めですが、29の飛車が健在なこと、52の飛車が質駒なこと、先手玉は瞬間的に安全で王手が全くかからない形など条件が揃っており、18分の考慮で決断しました。
考慮中は受ける手は考えず、▲25桂打ち以下の順で▲52馬と飛車を取るタイミングと▲53歩成と成捨てて42の金をおびき出すタイミングの調整をしていました。
実戦は▲25桂打ち以下△36歩▲52馬△37歩成▲同玉△25歩▲42馬と一直線に進み先手勝ちの局面に。

タイミングが命のクロスカウンターが決まった、自分としてはデキの良い将棋でした。


名人戦を含め、全ての順位戦の将棋が解説付きで見られる「名人戦棋譜速報」はこちら→http://www.meijinsen.jp/faq.html


全クラス、全棋士の筋書きのないドラマを観ていただければ幸いです。
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月下のシン

Author:月下のシン
2008年10月1日付けで棋士となった佐藤慎一です。
気づいたら早いもので4年目に突入!
宜しくお願いします。

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