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カウント6

いよいよ16日のわるよい氏との対局まであと6日。

究極の状態で戦いたい、もうすでに引きこもり態勢です(笑)


「あいつだけは、絶対叩き潰したい」


そういうことじゃない、心から彼との15年振りの真剣勝負に全身全霊で向かいたいだけなんだ。







彼と出会ったのはたぶん小学4年生、10歳のとき。
小学生の大会で初めて対局した。(下図)
(新規棋譜)0手
さすがに全ての図面は覚えてないけど、この形だけは覚えている。先手が自分で、この53桂で飛金両取りがかかっていたのだけど、ここでわるよい少年は手抜いて勝負してきて、自分の手番になり、飛車を取るか金を取るかの場面。
駒得に目がくらんで▲41桂成と飛車を取ったのが敗着で、以降攻め合い負けした。
終わってすぐに彼が「金を取られたらまずかった」と言ったのが妙に頭に残った。自分も全く同じことを考えて言おうとしていたから。
とは言え大会の将棋なんてそれっきりで終わり。そのままお互い名前も知らないまま席を立った。


2度目に会ったのは小学5年生のときの8月。しっかりと覚えているのは自分が奨励会の受験日だったから。
既に師匠に将棋を教わっていた自分は前年から奨励会の受験をしていた。けれど、前年もそうだったけどこの年も1次試験であっさり落ちた。

正直、あんな怖い中で将棋を指すのはためらいがあった。研修会に入いってない自分はほとんど将棋の友達というのがいなかったし、受験者は全国から集まる中学生~高校生の強豪が多く、普段通り指すことすら難しかった。

そんな気落ちしたその日の夕方、2階の自動販売機のところでみたことある少年に出会った。お互い名前も知らないけど、向こうも同じだったらしい、「何してるの?」どちらからともなく口にしてた。

わたしが「オレは奨励会受験してた、でもダメだった」と言ったら
わるよい少年は「だっておまえ弱いじゃん」とか言ってきたのを覚えてる(この頃から口が悪い笑)

どうもわるよい少年は連盟の道場などでは二段くらいらしかった。その彼に負けるんじゃ奨励会試験受かるわけないじゃんというわけ。(奨励会は最低アマ4段強ないと入れない)

なるほどと思いながら、何故かがらがらの道場の中に連れていかれて将棋を指した。その将棋っていうのが本将棋ではなく、八方桂、王手将棋、獅子王・・・などの遊び将棋だった。そのどれもが自分が初めてやる遊びで、もう受験に落ちたことなんて忘れたくらい楽しくやってた。事実これだけ将棋で「遊んだ」のは記憶にないくらいだった。

そのままずっと遊んでいたかったけど、夕暮れ時には別れの時間。
わたしが「君はいつもここに来て将棋を指している?」と聞くと
わるよい少年「いや、いつもは八王子の道場にいるよ、羽生さんが昔いたところ。おまえも今度来いよ」

必ず行くと約束して別れた。


家に帰ってからは両親に「八王子の将棋道場に行きたい!」とせがんだ。来年の奨励会受験の為に腕を磨きたい・・・というのはあったけど、そんなことは実はどうでもいいことだった。あいつがいるから絶対面白い、もっと楽しい将棋を指してみたい、頭の中はそれだけだった。

それからほぼ毎週日曜日は八王子に通った。行ってみて思ったのは、予想以上に楽しかったこと。そこにはわるよい少年以外にも小悪魔少年もいたし、他にも後に奨励会入る子が何人かいたから。
自分もすぐにその輪に溶け込んだ。

ある日は台風の中4時間以上かけて行った事もある。
当然お客さんは少なく、少年4人くらいでつい立将棋や安南将棋を日が暮れてもやっていた。

勿論将棋も一日で何十番も指した。自分は平行して師匠の教室に水、金、土と通っていたから、ようやくこの1年くらいの時期で5段弱くらいまでの棋力をつける事ができた。

小学生の大会などでもよく対戦したけど、初手合い以降、彼にはほとんど負けた覚えがない。大体わるよい少年が先行型で自分が追い込み型だったから、終盤にひっくり返すということが多かった気がする。

しかしながら、わるよい少年の棋力の上達ぶりは凄いものがあった。これは推測だけど、自分とやって負けたときなんかは凄い悔しかったんだろう、凄い努力をしていたと思われる。

そして1年後の奨励会受験では、めでたく2人とも合格するのだけれど・・・。(つづく)














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月下のシン

Author:月下のシン
2008年10月1日付けで棋士となった佐藤慎一です。
気づいたら早いもので4年目に突入!
宜しくお願いします。

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