スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

嬉しくて、誉めた手

今日は朝から町田の子供スクールへ。

習いに来ている子は、大体月2回来ている子がほとんど。その月2回だけしか将棋に触れてない子たちはなかなか強くなるのが難しい。「お家で詰め将棋やろうね」って言ってるけど、自分自身子供の頃詰め将棋やりたいとか思わなかったからなぁ(笑)

そんな教え子の中に、今小学校5年生で5級のTくんという子がいる。自分が教えてから1年以上経つけれど、当時7級くらいだったからすこぶる上達しているとは言い難い。

Tくんには6枚落ちの定跡から間違えのないような寄せ方をすっぱく教えてきました。

しかしいつもは、定跡ができて優勢になってからも、寄せで暴走して攻めが切れたり入玉されたりしてしまうんですよね。

そして今日、下図。

こども将棋0手


下手玉は安全、いかに上手玉を寄せるかという局面。これだけ勝てそうな局面でも、寄せ損なえば将棋は逆転してしまう。

もし教えるなら、ここで▲72成銀でしょう。これが▲91竜~▲82金の詰めろ。上手が△81金打と受けても▲同成銀、△同金、▲72金・・・という要領で、「一手一手の寄せだよね」と教えます。これが基本、間違えのない寄せ方だからです。(▲91竜~▲72金で必死ですが、飛車を渡すと少し下手玉があぶない)

しかしTくんはこの局面を前にして熟考、そして持ち駒の香に手を伸ばしました。

「どこに打つつもりだろうか?▲96香かな?でもそれは△81桂などで受けは利いてしまうんだよなぁ」とか思っていたら、放たれた手が▲82香!(下図)

こども将棋1手

「ん??」って思いました(笑)

なるほど、次に▲91竜~▲81金~▲91金打までの詰めろ、また△同金は▲91金まで、△同玉が▲72金~▲91竜~▲82金打までの詰み!

実戦は△84歩と逃げ道を作った上手に、▲91竜、△同玉、▲81香成、△同玉、▲72金(下図)まで。

こども将棋7手

Tくんが指した▲82香、これは基本に忠実な寄せ方とは言えない。危ない寄せ方、見ない寄せ方と言えるかもしれない。だけどわたしは1年以上Tくんに教えて将棋を指してきて、初めてこういう手をみたんです。こんな手誰かに教わったとかじゃない、自分で必死で考え抜いて指した手。

今まで、教えるときも「こうやるのが普通だよ」とか「こうやるところだよ」とか教えたり、Tくんにはそういう手が指せない部分があって、今もある。

だけど代わりに自分だけの考え方でプロも気づかないような攻め筋を読んでいたんです。

嬉しかったなぁ、この寄せられ方は。

実際実戦の▲91竜に△83玉と逃げれば即詰みはない。けれど気持ちよく詰まされたくなっちゃいました(笑)


感想戦では、もちろん「ここでは▲72成銀が普通の寄せ方なんだけど」と前置きした上で、「でもこの▲82香こそTくんの手だね、才能だよ」って誉めました。

手の善し悪しより、そこに到達した自分流の深い考えが嬉しかった。

この将棋はほんとに嬉しかったなぁ^^




スポンサーサイト
プロフィール

月下のシン

Author:月下のシン
2008年10月1日付けで棋士となった佐藤慎一です。
気づいたら早いもので4年目に突入!
宜しくお願いします。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Love Clock
グラフィカルとけい
Sweets
FC2カウンター
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

検索フォーム
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。